【7時間目の授業は心理です】

思春期~青年期の方をターゲットに心理学をお話ししていきます。

【#34セルフケアについて】嫌な人を受け流すために(比較と期待)

心の中で・・・「起立、礼、着席」

 

みなさん、お疲れ様です!心理カウンセラーのルンタです。

それでは今日も短時間で解説をはじめますよ~

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さて今回は、嫌な人から心を守るためのスキルを一つ解説していきたいと思います。

人間関係というのは誰しもが悩むことです。あなただけが苦しんでいるのではありません。だからこそ、一緒に乗り越えていきましょう!

 

皆さんの周りにも苦手な人、話が合わない人、少数でも必ず一人はいることと思います。

いない人はとても恵まれているか、フレーミングの達人の境地に達していると思われます。

フレーミングについては、今度解説したいと思います。

 

なぜ、人は合う人と会わない人、好きな人と嫌いな人がいるのでしょうか?

それは「人だから」です。

・・・ちゃんと答えて下さいと言われそうですね(笑)

 

でも本当にそうなんです。人だからこそ、ここまでコミュニケーションで好き嫌いを感じることができ、それを判断材料としてよりよく生きようとしているからです。

 

何回もお話していますが、人間の脳は非常に高性能です。高い知識と思考を有するがゆえに、メタ認知を手に入れたと話しました。

メタ認知や自己という概念があるからこそ、人はどうしても「比較」してしまいますし、「期待」してしまいます

luntacop.hatenablog.com

 

 

今日の結論を先に言うと、この2つ、「比較」と「期待」をやめることが、嫌な対人関係を受け流す方法なんです。

 

まず「比較」ですが、これはどうしても無意識のうちにやってしまうことの代表例です。

人は1日に900回以上の決断のための思考(判断)をしていると言われます(大小合わせて)。

これをすべて真面目にやっていると非常に疲れてしまうので、いい意味で脳は手を抜きます。

そのため脳は、一度記憶したことをパターンとして覚えておき、それを材料として効率的に判断をしています。

その中で、記憶しているパターンと、今目の前に起きていることがどれだけ一致しているのか、どれだけ異なっているかを人は無意識のうちに見極めています。その際に比較が出てくるのです。

自分と話が合う人、リラックスして話せる人。これを好意(肯定)的に記憶しますが、いつの間にか人はこれを基準にしてしまうのです。

そうするとどうでしょう。比較してその基準に達していないと、必然的に否定的になってしまいますよね。これがここで言う「比較」です。

 

次に「期待」ですが、比較に関連してきます。

好意を持ったり、肯定的になると、人は思い入れが出てきます。「もっと良くなりたい。こうなったら良いな」と希望的観測をしていきます。

しかし、これこそが「期待」です。人は無意識の間に色々なことに期待をかけてしまうのです。

もちろん以前お話しした「教師期待効果」があるので、全ての期待が悪いわけではありませんが、こと人間関係における期待は捨てた方が良いです。

なぜなら、「期待」は期待通りにならないと、ものすごく不快感を感じるように脳が出来ているからです。

ここで言う悪い期待は、「見返りを求める望み」のことであり、教師期待効果などの良い期待は、「見返りを求めない望み」のことを指します。

 

さて、この二つを合わせていきますが、人間関係はより良く保とうとするのが、人の本能です。

それはその通りですよね、なぜなら良い人間関係を築いた方が長く生きられると原始人時代からのDNAが残っているので。

群れ生活ではぐれたら終わりを意味します。命の危険にさらされます。

そうならないように、人は他人とうまく調和して生きていこうとするプログラムがあるのです。

ですが、この飽食と情報に満ち溢れた現代では、一人でも普通に生きていきます。

昔に比べて生命の危険や脅威はかなり減りました。それでも他者との関係というプログラムは、脈々と続いているのです。しかも、文明が発展しているので、より複雑で高度なものになっています

 

人間関係は単純とは真逆のものです。自己の主張が全て通るわけではなく、相手とうまく迎合していかないといけません。相手にも主張がありますから。

その主張をすんなりと受け入れられるとき、人は「この人は自分と考え方や判断が似ているから良いな」と快感を感じます。この記憶は残りやすく、基準になりやすいのです。

反対に、主張が合わないと感じる時は、「自分と考えが違う。ということは脅威になり得るかもしれない」と無意識に判断を下してしまうのです。そうすると、敵対心と否定的な気持ちが生まれてきます。

これがモヤモヤの正体です。

 

それで、問題はここからで・・・

先ほども言いましたが、現代は安全で色々なものにあふれているため、人は広く浅い人間関係を持つようになりました。

言い換えれば沢山のコミュニティに参加し、そこでの経験を得られるようになりました。

さらに言い換えると、それだけ比較対象ができ、期待感が生まれてしまうわけです。

 

ですが、これだけの人数がいる世の中、そうそう自分と息がぴったり合い続ける人と出会うなんてありません

というか、そんな人いません。クローンならまだしも。どの人にも自己があり、それぞれの個性があるのですから。

一卵性の双子でも全く同じには育ちませんよね。環境によって大きく変わることは、様々な研究で数多く立証されて来ています。

 

それなのに、「自分の考えは絶対正しい!」と疑わずに自己主張を押し続けてくる人。いますよね~。もうそういう人は受け流しましょう

そういう人ほど、「自分の価値観と比較して、勝手な期待を押し付けている」人なんです。

そういう人が嫌な人はどうしたらいいか。答えは簡単です。

これと逆のことをすればいいのですから。

 

人間はみんな違って当たり前」という事実をベースにすれば、比較すること自体が荒唐無稽であると分かるはずです。人間の内面は数値で表せるものではないのですから、比較することに意味はないのです。

「田中さんの優しさパラメータは100あるのに、鈴木さんの優しさは8しかない」そんなスカウターを持っている人はいません。

嫌な人はとにかく、何かとあなたを比べたがります。無意味なのに。

なので無意味なことに労力を割いても仕方ないので、受け流しましょう。

 

そして皆さんは今日から、「見返りを求める期待」を他人にかけるのをやめてください。

なぜなら他人はコントロールできないからです。

必ず自分の想定外のことを起こします。そこにいちいち期待をしていたら、疲れてしまいます。

でも嫌な人は、これも分かってないので、あなたのことをコントロールして来ようとするでしょう。無駄なのにね~。というか、腹立ちますよね(笑)

相手をコントロールしてまで、自分の期待に寄せようとして来る人は危険です。即刻距離を置いていきましょう。

luntacop.hatenablog.com

 

 

ちょっとそれましたが、良い期待は「心の募金」です。「見返りはいらないけど、こうなって欲しいな。頑張れ」という気持ちの期待ならOKです。裏切られたとしても受け入れられますから。

心の投資・ギャンブル」になっているのが、悪い期待です。「これだけあなたのためにやってあげたんだから、ちゃんと結果出しなさいよ」と言ってくる人が、この典型です。見返りを求めたら裏切られたとき疲れるのに、なかなかやめられない人たちです。

 

 

いかがでしょうか。これが私の考える、受け流すべき人の基準と方法です。

嫌な人って、目につきますし気になりますよね。それを気にするなというと余計に気になってしまうのが人間です

だからこそ、「受け流す」という言葉を使っているのです。

距離を置けるのだったら、少しずつ距離を置く。これが一番ベストな方法ですが、そうでない環境に置荒れている人も多いでしょう。

 

そういう時は、「あ~、この人は無駄に比較と期待してイライラしてるんだな。心の健康寿命減らしてるな。可哀そう(笑)」と心の中で思ってやりましょう。

真面目で他人のために頑張れる皆さんだからこそ、こういう嫌な人の部分が見えてきてしまうと思いますが、ある意味期待せずに、仕方ないなと割り切る

これも立派な人間関係だと私は思っています。

 

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それでは今回はここまで!

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