心の中で・・・「起立、礼、着席」
みなさん、お疲れ様です!心理カウンセラーのルンタです。
それでは今日も短時間で解説をはじめますよ~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さて、今回は「セパレートシンキング」についてお話ししようと思います。
ちなみに、この「セパレートシンキング」という言葉は、私が今造りました(笑)
故に、広辞苑にも心理学辞典にも載っていない、完全にオリジナルの考えですので、そのあたりはご理解ください(筆者の考え方の一つくらいに思って頂ければと思います)。
早速ですが、皆さんは物事をどうやって受け取っているでしょうか?
少し例を挙げてみましょう。
↓↓↓
例)新入社員のAさん
・AさんはB商事という会社に4月から入社しました。営業部に配属され、様々な先輩や上司がいます。控え目ですが真面目で、コツコツと積み上げていくタイプのAさんは頑張ろうと決意を固めていました。
・その中にZという上司がいました。Zは体育会系のノリが強く、良くも悪くも豪快で、伝え方に時折トゲがあります。
・4月中旬。研修も終わり、はじめての営業にいってきたAさんですが、あまりうまくいかず、相手から良い返事が返ってきませんでした。そこからZが色々と「アドバイス」をしてくるようになります。
・「おいA、お前のやり方だと回りくどくて、相手に伝わらないとこがあるんだよ。もっとはっきり具体的に話すようにしろよ。俺のやり方最初ついてきたとき教えたろ?それだよそれ。」と最初はこんな感じでしたが、次第に・・・
・「またかA!こないだも同じこと言ったよな?何回繰り返せば気がすむんだ。俺ならお前くらいの年でもさばいてたし、若いころでももっとこっぴどく怒鳴られてたぞ。ったく、自分で何がいけなかったか考えろ。まあ俺はもうお前のダメなところわかってるけどな。答え合わせできるか楽しみだわ~」と言われるようになってしまいました。
・・・はい。事例は以上です。さて皆さん。Aさんになった気持ちで考えてみてください。
いや~こんな偉そうなZはブラジルまでぶっ飛ばしたいですよね。埋めまくって地球の反対側まで送り届けるでも良いですけど(笑)
STOP!!!
ここで、今私が言ったように「ぶっ飛ばしたいな~。ムカつく上司だな」と思ったそこのあなた。あなたは感情脳タイプです。
・・・いきなりなんのこっちゃと思いますよね。説明いたします。
感情脳とは、正確に言えば感情を司る大脳辺縁系のことを指しますが、ここでは日本人が独自に発展させた文化の中において発達したものと捉えてください。
皆さんは「虫の声」という言葉を一度は聞いたことがるでしょう。
これって実は日本人独自の感性なんです。欧米の方は「虫の音」になってしまい、そこに季節感や情緒感を持つことなく認識しているのです。
虫は別に声を出しているわけではないのですが、そこに人間らしさを投影して、感情があるかのように捉える。これが正に日本人が文化の中で深めていった脳の感性なのです。
これを私は感情脳と呼んでいますが。とかく、日本人は共感力が他の人種より高いという研究データがあるとのことで、良くも悪くも、人は色々な物事に感情をセットにして考えることが出来るんです。
ですが、この感情脳は時にストレスを引きこんできます。
それが正に先ほどの事例、新入社員Aさんの話です。Zの振る舞いを読んで、皆さんも腹が立ったと思います。
日本人は感性が豊かな人が多いので、感情移入したり投影をして気持ちから動く場合が多いです。これはごく自然なことです。
しかし、このZの発言を「①事実」と「②感情」で分けて考えてみましょう。
①事実
・Aさんの営業の仕方についての指導
・Zが若かったころを引き合いに出し、比較している
・ちゃっかりマウントを入れている
②感情
・上から目線の言い方で突き放している
・自分はできるということを棚に上げてAさんのことを保護してない
・典型的なムカつくじじい
まあこんなところでしょうか。あくまで一例です(笑)
こんな感じで、Zの説教という出来事はこのように事実と感情に分けることが出来ました。
そして、我々日本人はつい、②感情から入ってしまうので、「うわ~Aさん、大変な上司を持って可哀そう。自分なら反抗してぶっ飛ばしてやるのに」などと思ってしまいがちです。
で・す・が!
①事実から受け取ってみてください。そして、②感情は一旦置いておいてください。
そうすると、ただの中年のおっさんがマウントを取って、新人いびりをすることでストレスを発散しているような構造が見えてくるはずです。
Aさんはここに巻き込まれようとしていますが、②感情をセットに考えてしまうと、まんまと巻き込まれてしまいます。
①事実だけ考えればいいんです。
「Zの説教=情けない中年のおっさんの音声」でしかないんです。②感情を含めれば、Aさんを攻撃するようなことを言ってますが、そこを受け取らなければ単なる音声情報でしかないのですから。
気にする必要はありません。
とまあ、例を含めてだいぶ前置きが長くなってしまいましたが、セパレートシンキングとはこういうことです。
「出来事・状況」=「事実」+「感情」
おおよそこれで成り立っています。出来事が起きた時に、日本人は感情から入っていきやすいのですが、そうではなく、事実と感情に分解して、そこから考えましょう。
という考え方がセパレートシンキングです。
合理的な考えが出来る人、欧米の文化圏の人は、出来事が起きたとしてもまず事実から考えて、そこから何が必要なのかを考える場合が多いです。これもある意味セパレートシンキングですね。
日本人は感性が豊かであるがゆえに、事実だけでなく感情も察知して一緒に考えることが出来てしまうんですよね。
それはとっても素晴らしい事なんですが、ずっとそのモードだと疲れてしまいます。相手に共感しっぱなしになることと同義ですからね。
だからこそ、「疲れやすいな~。イライラしやすいな~」とお感じになっている方にこそ、セパレートシンキングはおすすめです。
出来事や嫌な人の術中にはまってませんか?感情に巻き込まれてませんか?
今まで何度も人の認知について記事で取り上げてきましたが、今回の感情脳は本当に日本人になじみ深すぎるので、はじめはセパレートシンキングが難しいかもしれません。
そんな簡単に分けられないし、ある意味冷たく映るかも知れません。だって感情を一旦考慮に入れないのですから。
ですが、セパレートシンキングが上手くなると、対人ストレスは劇的に減ります。
なぜなら、①事実だけ受け取って、それだけ分析して、それだけ対応すればよいのですから。
②感情も含めたら、もうそれだけで2倍の労力です。というか、感情は抽象的で不定量てきなものなので、厳密に2倍どころか3倍も10倍も労力が膨らむかもしれません。
なので、まず皆さん。①事実を切り取る。セパレートする意識をしてみましょう。
これは言い換えるならば、「本質を見抜く力」になってきます。
合理的な人って、本質を常について話してきたリ物事を進めていきますよね。
それってセパレートシンキングできてるからなんです。事実と感情をしっかりと分けられれば、感情に左右されず、事実のみを拾うことが出来ます。
これが本質にたどり着くことなんです。
私も、駆け出しのころは「熱血」と評価されてました。それってポジティブに言えば前向きで気持ちの熱い人という意味なんですが、悪く言えば感情脳むき出しな人という意味でした(笑)
別に今でも熱血を否定しているわけではありませんが、少し冷静になって出来事を事実と感情にセパレートして考えられるようになると、周りからはクールに映ります。
そして、心のエネルギーの摩耗も低減することが出来るのです。
ここまで話しておいて逆のことを言いますが、感情が豊かなことは今後ますます強みになります。
だってAIが社会にどんどん進出してくるのですから。AIはまだ感情を理解してません。
というかAIに複雑な人間の感情を理解することは多分1000年くらいできないと思います(笑)
だから、感情と理解することが出来る力はとっても大切なのですが、、
それが全てだと生きにくい現代社会であるということも同時に理解しておくといいでしょう。
社会を生き抜くには、上手く冷静になって駆け引きすることが大切です。そのスキルのうちの一つが今回のセパレートシンキングだと思って頂ければ幸いです。
もちろん、まだまだ色々なスキルはあるので今後も皆さんに紹介していければと思います!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それでは今回はここまで!
質問などがありましたら、気軽にコメントください!
X(Twitter)もよろしければチェックしてくださいね。
→@LuntaCOP