【7時間目の授業は心理です】

思春期~青年期の方をターゲットに心理学をお話ししていきます。

【#22セルフケアについて】語彙は剣よりも強く、海より深し

心の中で・・・「起立、礼、着席」

 

みなさん、お疲れ様です!心理カウンセラーのルンタです。

それでは今日も短時間で解説をはじめますよ~

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さて今回は、「語彙力」は「武力」に勝るということを話していきたいと思います。

ちょっといきなり小難しいので、簡単に言うと・・・。

自分の知っている言葉の数を増やしていこう」ということです。

 

語彙」というのは、言葉の持つ意味のことを指します。

よって、語彙力がある人というのは、「意味を理解している言葉の数が多い」ということです。

国語や英語の授業の時にもちらりと聞いたことがあるかもしれませんね。

 

言語というのは、単語の集合体であり、単語が助詞や活用を組み合わせて文になり、文が集まって文章になり、文章が集まって段落になり・・・。

と、このように意味を持つ最小の単位が単語。この単語を理解している力を、語彙力と言っても差し支えないでしょう。言語を操れる人は相対的に語彙力が高いとも言えるかもしれません。

 

 

なぜ、ここまで語彙を重視しているのか・・・。

それはもちろん、自分にかけるための言葉の選択が幅広くなり、視野が広がって、柔軟な思考に繋がっていくからです。

これは#17のNLPでも話しましたので、詳しくはそちらも併せてご覧ください。

luntacop.hatenablog.com

人間の脳では、あらゆる認知や知覚を言語に加工して処理しているとお話ししました。

「痛い」という感覚も、「おいしい」と感じることも、「楽しくてしょうがない」「悲しくて涙が出る」ことも、言語に置き換えられて、次の思考に繋げていっているのです。

よって、脳内に沢山の種類の語彙があれば、それだけ、多種多様な感じ方が出来ますし、それに応じた思考の繋げ方が出来る訳です。

これが、幅広く柔軟に考えられるメリットの正体です。沢山の言葉を知っている人は、豊かな想像力を持ち、一面的な見方に凝り固まらず、多角的な視点で物事を考えられるのです。

 

 

少し話は脱線しますが、、、

人間はありのままの現実を、そのまま知覚することができません。

・・・何を言っているんだという声が聞こえてきます(笑)

 

実は、人間の認知は、発達の段階で、様々な意味を付け加えられていく(赤ちゃんの頃に養育者に色々と言葉で語り掛けられます)ので、ありのままに認知しているのではなく、文脈的に認知しているのです。

ここで言う、ありのままというのは、物質的で、自然状態のものを指します。

 

例えば、散歩中のワンちゃんに会いました。人はそれを見て、「この犬は可愛いな~」なんて思ったりするでしょう。

でもちょっと待ってください。

「犬」という名称は人間が勝手に名付けたものですよね。このワンちゃんが「私は犬という名前の存在です」と自己紹介するわけありません。

さらに、「可愛い」と感じるのはありのままではなく、感情が混ざっています

物質的に、ありのままに見たら、ワンちゃんは毛むくじゃらで、牙もあって、吼えてくる動物です。人間が特有に「可愛い」というラベルを頭の中でつけて、認知しているのです。

 

このように、日常のあらゆる場面で、人はこの世界のあらゆるものを、自然のまま・ありのままに認知していません。必ず、言葉や感情という文脈的な考えの過程が入り込みます

これは、逆に言えばとても人間くさいのです。他の動物たちは、我々よりずっとありのままに・シンプルに世界を認知しています。それ故に本能にも忠実で、葛藤する必要もないので、ストレスを知覚することが少ないのです。

人間だからこそ、色々と考えてしまって、色々と受け取ってしまって、考え疲れてしまうんですね

 

なので、先ほど述べたように、頭の中にある言葉の数や語彙力が豊かだと、一面的な見方に凝り固まらず、多角的な視点で物事を考えられる・・・。つまり、柔らかい心に近づけるのです。

luntacop.hatenablog.com

いやいや、逆に色んな言葉を知ってるから考えすぎちゃって、自分を責めちゃうんだよ!」という方もいるでしょう。

その気持ちはとても分かります。というか、仰る通りです

 

ですが、ベクトルが少し違います。ネガティブな語彙・情報を知っていることは悪い事ではありませんが、それは自分に向けるものではありません。自分を守るためのとして使えばいいんです。

そして、ポジティブな言葉や語彙は積極的に脳へ取り込みましょう!

 

心=脳と繰り返し伝えていますが、脳も臓器なので、新陳代謝を繰り返し、1年間で細胞が入れ替わるという話もしました。

その時に、ポジティブな言葉と語彙をセットで覚えていくと、ポジティブな神経回路が出来上がります。逆に言えば、ポジティブな神経回路を作るには、ポジティブな語彙や言葉が必要なのです。

 

よって、情報の取捨選択がとっても重要です!

 

皆さんはお食事に気を使ってますか?油ものを多くとってしまったら、太るかもな~と思って、少しの間ヘルシーな食事にするかもしれません。

そうやって、無意識のうちに食欲と折り合いを併せて、栄養のバランスを考えて、食事を摂取すると思います。

 

ですが、脳に入ってくる情報はどうでしょうか?仕事が終わって、帰ってきて疲れているのに、スマホをいじって、暗いニュースを見て、余計に沈む。こんなことしてませんか?

これは、食べ過ぎで気持ち悪いのに、油っこいラーメンを大盛で追加注文しているようなものです。どうかんがえても体によくありません。

でも、わかっているのに、ついやってしまっていませんか?

 

そうなんです。今の情報社会は、とにかくメディアに触れる時間が多いので、目や耳から1日中絶え間なく情報が入ってきます。ポジティブなものもネガティブなものも関係なく。

心や脳が疲れている時に、ネガティブな言葉や情報が入ってきたら、余計に負担になるのに、そういう人に限って、さらにメディアに時間を費やす傾向にあります。

 

これは良くありません。

脳にとって、栄養になる言葉や情報が入ればもうそれで十分です。不要に取り続ける必要はありません。

もし、足りていないと思うなら、読書がおすすめです。先人の偉大な英知の結晶が文章化されています。語彙や言葉をのばすのに、これ以上ないポジティブな情報源です。

YouTubeなどの自己啓発動画も悪くはありませんが、そこに至るまでに、つい余計な情報にたどりがちです。そこをカットして利用できるならよいでしょう。

 

人間の脳の容量は無限ではないし、体力も無尽蔵ではありません。限界があります。

脳が限界を感じたら、当然心も限界を感じて、余裕をなくし、体にサインが表れます

だからこそ、脳が癒されるような言葉。自分が奮い立つ様な考え方に出会うことが、今の情報社会において、何よりも大切なのです。

そのためには、情報収集の取捨選択。メディアリテラシーを高めることが大切です。

 

自分にとって大切な言葉に囲まれて、自分を守ってくれる語彙を操れるようになった時、人は「自己統制」が取れるようになり、精神的に安定して自己をコントロールできるのです。

自分にとって毒になり得る情報は、取り入れないことが一番!

取り入れてしまったとしても、指名手配書のように掲げて、「もうこの言葉が頭に入ってこないようにしよう!」と思いましょう。

 

 

自己統制できる自分を手に出来れば、それは健康であり、武器に頼らなくても強靭に人生を歩んでいきます。

戦争を止めるのも、最終的には武力ではなく、話し合いという「語彙のやり取り」です。

一日でも早く地球上から、争いがなくなってほしいですよね。

自分を守ってくれる言葉に出会った事の無い、弱い権力者が、武力を着込んで強がっても何の解決にもなりません。

 

解決するには、たった一つ。自分を守り救ってくれる言葉・語彙・考え方に出会うことですそのために、あなたには何ができますか?

最初の一歩はどんなに小さくてもいいんです。大切なのは継続して、取捨選択して、自分の中に言葉をためていく事です。

 

言葉・語彙という人間しか操れない、崇高な「武器」を使わない手はありませんよね?

 

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それでは今回はここまで!

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