【7時間目の授業は心理です】

思春期~青年期の方をターゲットに心理学をお話ししていきます。

【#17脳について】脳は言葉で出来ている?(NLP)

心の中で・・・「起立、礼、着席」

 

みなさん、お疲れ様です!心理カウンセラーのルンタです。

それでは今日も短時間で解説をはじめますよ~

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今回は脳シリーズに一旦戻りますが、発達にも大きく関係することなので、お話していきたいと思います。

 

さて、今まで心=脳ということで、様々なお話をしてきました。

脳には約1000億個の神経細胞があり、人間を人間たらしめている臓器であるということもお伝えしてきました。

 

そんな脳が、言葉で出来ているとしたら・・・。

皆さんはどう思いますか?

 

ちょっと考えてみてください。

冬の朝早く。玄関から出た時、外の空気が一気に体を包み込みます。

その時あなたは「寒いなー」と思うでしょう。

この「寒い」という感覚は、体の感覚としてありますが、脳では「寒い」という言葉に置き換えて知覚しています。

 

・・・もう一つ例を出しましょう。

あなたのお友達が、先日恋人と別れてしまいました。あなたはその相談相手になって、話を聞いてあげています。お友達の話を聞いていくうちに、「それは辛かったね。悲しいよね」と共感していきました。

この「辛かったね」や「悲しいよね」という気持ちも、あなたの頭の中では「辛い」「悲しい」という言葉で処理されています

別に言葉ではなくてもいいのですが、「モヤモヤとした感覚」だけではなく、人は色んな言葉に置き換えて相手の心情を理解しようとしますよね。

これはすなわち、感覚も感情も、人間は言葉に変換して脳内で処理しているということなのです。

 

これを、NLPと呼んでいます。

NLPとは「Neuro Linguistic Programming(ニューロ・リングイスティック・プログラミング)」の略で、「神経言語プログラミング」と言います。

はじめて聞いた方も多いかもしれませんが、最近の心理学・言語学界隈では研究が盛んに行われており、教育との連携も多くなされています。

 

NLPによって、人の脳は様々な言葉(言語)で満たされていると考えることができるんです。

この視点に立つと、如何に言葉が大切で、言語化する力が人にとって重要なのかがわかります。

言葉を操れるもの=脳を上手にコントロールできるもの

という等式が成り立つからです。

 

#11で、脳はいつでも変えられること、神経細胞や神経回路は代謝を繰り返して、変わっていけることをお話ししました。

 

luntacop.hatenablog.com

 

この時に、ポジティブな声掛けを自分にすると、ポジティブな神経回路が出来上がってくることもお話ししましたが、NLPの考え方的にもこの理論は正にフィットしているのです。

 

ネガティブな注目やネガティブな言葉を使っている人は、脳内にネガティブな言葉が蓄積されます。ということは、ネガティブな神経回路が作られるので、どんどんとネガティブな思考や認知になってしまうのです。

 

逆に言えば、小さなポジティブの発見、小さな幸せを言葉にすること。たったこれだけでも、脳内にポジティブな言葉が蓄積されて、それが繋がっていけば、ポジティブな神経回路が作られるのです。

 

前回の子供の発達にもNLPはがっつり関連しています

なぜなら、乳幼児期の発達で人間は歩き始め、言葉を話し始めると言ったからです。

言葉を話し始めるには、脳内に言葉が入っていないといけませんよね。

ということは、人間は生まれてからすでに、周囲から沢山の言葉を浴びて、保護者とのやり取りの連続でリンクさせ、理解し、自分のものにしていくのです。

小さいうちに、いっぱい保護者とやり取りをしたり、絵本を読んであげることの大切さは、NLP的な観点でも非常に重要です。

 

 

少し、脱線しますが・・・。私は知識を”明かり”だと捉えてます。

我々の人生の中で知っている知識と、まだであった事の無い知識、2種類に分かれますが、まだ知らないものは暗闇の中にあって、気づいていないだけです。世の中には存在しています。ただ認識していないだけです。

しかし、明かりを灯して、暗闇が見えるようになると、その知識も頭の中に入っていきます。そうすることで、明かりのともった周囲の知識がわかって、頭に入ってきて、更に周囲を照らしていき、その範囲は広がっていく事でしょう。

この知識言葉です。

言葉はそれこそ、人の英知であり、精神活動の根源でもあると言えるでしょう。

様々な知識を身につけて、私たちは成人以降も発達していきますから、何歳になっても沢山の言葉に触れることは、自分の成長に繋がるということです。

 

話を戻しますが、こう考えると人は色々な知覚を言葉に置き換えて、脳内で組み立てて、知識に変換し、記憶していることがわかりますね。

知覚したものを、言葉に変換することをコーディングと言ったりしますが、別に覚える必要はありません。

 

大切なことは、人間、何歳になっても沢山の言葉にふれることです!

知っている・扱える言葉が多ければ多いほど、その人の精神活動は豊かになり、柔軟なものの見方や、幅広い選択肢を考えることもできます。

精神的な余裕を作り出すには、多くの言葉の手札を脳内に仕込んでおくことが重要なのです。

 

少し抽象的な話になってしまいましたが、今回は言葉が如何に脳の中で大切かということをご理解いただければ十分です。

このNLPはまたこれからも出てくる考え方なので、覚えておいてくださいね。

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それでは今回はここまで!

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@LuntaCOP

 

心の中で・・・「起立、礼、着席」