【7時間目の授業は心理です】

思春期~青年期の方をターゲットに心理学をお話ししていきます。

【#23ポジティブについて】幸せの定義とは?

心の中で・・・「起立、礼、着席」

 

みなさん、お疲れ様です!心理カウンセラーのルンタです。

それでは今日も短時間で解説をはじめますよ~

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さて、今回は「幸せ」について考えていきたいと思います。

結構壮大なストーリーではありますが・・・

皆さんにとっての幸せとは何でしょうか?

 

「幸福」を辞書的に調べてみると、「満ち足りていて、恵まれていると感じること。満足感・充足感」とのことです。

確かにそうではあるのですが、いまいちピンときませんよね。

ということで、今回は私の大好きな精神科医、樺沢紫苑先生の著書『精神科医が見つけた3つの幸福』から引用させて頂いて、幸せについて考えていきたいと思います。

 

この書籍はとても面白く、参考になることが沢山書かれているので、皆さんも是非手に取ってみてください。

 

さて、樺沢先生は長年、精神科医として臨床されており、脳の研究も多く携わられているとのことですが、そんな先生が発見された幸せの定義とは・・・。

脳内物質(ホルモン)の、セロトニンオキシトシンドーパミンがバランスよく、適度に分泌されている状態」とのことです。

うーん、、、さっきと比べると、実に科学的(笑)

 

でも実際そうなんです。私たちが幸せと感じる時は、脳内にセロトニンオキシトシンドーパミンが分泌されるのです。この3つは「幸せホルモン」という別名があるくらいです。

これらのホルモンが脳内に分泌されている時に、人は「幸せ」を感じているということです。

 

では具体的に、セロトニンオキシトシンドーパミンはどのような幸福感をもたらすのかを以下にまとめてみましたので、一緒に見ていきましょう。

 

 

1.セロトニン的幸福

3つのホルモンの中で、最もベースになる幸せホルモンが、このセロトニンです。

セロトニンがもたらす幸福感は「心と体の健康」をもたらします。

①体調がいい、気持ちがいい、すがすがしい気分

②リラックスできる、癒される、ほっとする

③集中力が高い、平常心、研ぎ澄まされる

④運動してさわやかな気分、爽快

⑤自然の中にいて気持ちがいい

⑥健康である、病気でない

以上のような、働きがセロトニンにはあります。

セロトニンは以前、うつ症状の対処法の時にもお話ししましたが、気分や健康に直結するホルモンだったのです。

セロトニンが出ると、心が健康だと思えるようになり、落ち着いてくるのです。

逆に、体が整ってくることで、セロトニンはより分泌されるようになります。

朝日を浴びる、リズム運動を取り入れるなどは正にその代表例です。

このセロトニン的幸福が、ピラミッドの基礎となって、心と体の幸福感の基本となり、オキシトシン的幸福に繋がると考えられています。

 

 

2.オキシトシン的幸福

オキシトシンは、愛情や所属によるホルモンとされており、言い換えるならば「つながりの幸福」となります。他者との交流や関係から生み出される幸福とも言えます。

①夫婦関係=寄り添う、スキンシップ、安心感

②親子関係=寄り添う、スキンシップ、安心感

③恋人関係=寄り添う、スキンシップ、キス、性交

④友人や仲間=楽しい、一体感、信頼感、安心感

⑤コミュニケーション・交流による楽しさ、癒し、笑顔

⑥コミュニティへの帰属意識、所属への安心感

⑦ペットとのふれあい、癒し

以上のような働きが、オキシトシンにはあります。

いくら体や心が健康でも、ひとりぼっちだと寂しい時がありますよね。そんな時は、脳がオキシトシンの分泌を求めているのです。

人間は集団や社会を形成して、ここまで進化を遂げてきました。そのため、オキシトシンによる、他者との関わりの幸福感もとても大きいという訳です。

皆さんも、友人とワイワイ盛り上がったりすると楽しかった経験はありませんか?

正にそれがオキシトシン的な幸福です。

家族関係でもオキシトシンはでます。親子や兄弟間でも、つながりがあるだけで安心できますし、親は子に対して愛情を向けますが、これもまたオキシトシン的幸福に入るのです。



 

3.ドーパミン的幸福

最後がドーパミンです。ドーパミン的幸福は「何かを得る・達成することによって得られる幸福感」とされています。

1のセロトニン的幸福、2のオキシトシン的幸福が成り立った上に、そのピラミッドの頂点に置かれるのが、このドーパミン的幸福です。

①成功=お金・財産、仕事での成功、地位、名誉、社会的成功

②やる気=目標設定・達成、自己成長、意欲。モチベーション、報酬、ご褒美

③学習=学び、自己成長

④承認=褒められる、認められる、フォロワーが増える、いいねが増える

⑤快楽物質=物欲、金銭欲、食欲、性欲、楽しい、遊び、娯楽、趣味

以上がドーパミンの働きです。

自分の存在や実行してきたことが、他者に受け入れられ、形となって帰ってくるとドーパミンは分泌されると言われます(報酬系のホルモン)。皆さんも、受験で志望校に合格したり、職場で昇格・昇給したりするとすごくうれしい経験があると思います。

それがまさにドーパミン的幸福です。

 

・・・以上の3つが幸せを感じる時に出るホルモンになります。

「あ~幸せ~」と思っている時は、いずれかのホルモンが脳内に分泌されているということなんですね~。

ということは、幸せを感じたいと思ったら、これらのホルモンを分泌できるような行動をすればよいんです。

 

セロトニン的幸福を上げたいなら→規則正しい生活、適度な運動、バランスのとれた食事、十分な睡眠時間、朝日を浴びる

オキシトシン的幸福を上げたいなら→自分の所属するコミュニティを大切にする、パートナーや家族など身近な人に感謝をする、一緒に時間を過ごす

ドーパミン的幸福を上げたいなら→目標を決めてコツコツと努力する、達成できるように工夫する、達成したら自分を最大限に褒める

こんなかんじでしょうか。

 

他にも『精神科医が見つけた3つの幸福』には、沢山の幸せに対するヒントが乗っていますので、皆さんも良ければ読んでみてくださいね。

私もまた、幸福感についてお話をしていきたいと思います。

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それでは今回はここまで!

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@LuntaCOP

 

心の中で・・・「起立、礼、着席」