心の中で・・・「起立、礼、着席」
みなさん、お疲れ様です!心理カウンセラーのルンタです。
それでは今日も短時間で解説をはじめますよ~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さて今回も、認知症についてお話していきますが、今回はとりわけ「認知症の支援」について解説していきたいお思います。
現在、支援されている方・対応している方、本当にお疲れ様です。身近な方の介護として対応に当たっている方も多いかと思います。
そんな方々はまず、自分を労ってあげてください。大変なことが多いと思いますが、支援されている人は必ず、「ありがとう」と感じているはずです。
≪認知症の支援について≫
まずいきなりですが、認知症は現代医学の水準では治癒すると言えない病気です。
一方で、「アルツハイマー型」や「レビー小体型認知症」においては、進行を遅らせることができる”抗認知症薬”による薬物療法がおこなわれます。
また、”周辺症状(BPSD)”に対しては、抗精神病薬や抗うつ剤、気分安定剤、睡眠薬も併せて、処方されることがあります。
以上から、認知症は根性だけでどうにかなるのではなく、適した薬を服用したり、医療と連携を組むことで、改善を図ていくのが現在のスタンダードです。
その中でも、薬物療法以外の支援方法があるので、紹介したいと思います。
①回想法(レミニセンス)
・Butler(バトラー)が提唱した。被治療者(高齢者)に自身の昔・過去のことを思い出してもらう方法。
・昔の玩具や生活用品、音楽などの回想のための刺激として用いられることがある。
・グループで行われることが多いが、1対1で行われることもある。
・自尊感情が高まるといった個人的効果や、対人関係を促進させる社会的効果が期待される。
②リアリティ・オリエンテーション(現実見当訓練)
・Folsom(フォルソン)が提唱した。被治療者(高齢者)に対して、日常生活の様々な機会に「今」の状況を確認できる言葉によって、日時や場所の見当識の向上・維持をさせるために行われる。
・厳密には2種類あり、「①24時間リアリティ・オリエンテーション」と「②クラスルームリアリティ・オリエンテーション」にわかれる。
・①24時間リアリティ・オリエンテーションでは、認知症患者と支援者との日常生活における基本的なコミュニケーションの中で、「自分は誰であるのか」「自分は現在どこにいるのか」「今は何時か」といった事柄に対する現実認識の機会を提供する。
・②クラスルームリアリティ・オリエンテーションでは、少人数の患者が会合して、支援者の進行のもと、決められたプログラムに沿って個人および現在の基本的情報(名前、場所、時間、日時、人物など)が提供・訓練される。
③バリデーション
・認知症患者とのコミュニケーション法の代表的なもの。認知症であっても失われない感情機能に着目し、傾聴と尊敬と共感をもって関わる。
・認知症のアプローチ方法の中には、本人の感情にはできるだけ触れずに、穏やかに過ごさせるというものもある。しかし、バリデーションでは、認知症の方のマイナスな感情(悲しみ・怒り・怖れ・不安など)の表出を促して、共感していくことを目指す。
・また、認知症患者の「人生の未解決の課題(やり残したこと・心の傷になっていること・大切な人との死別や離別など)」への奮闘を支援することであるとも表現される。
④パーソンセンタード・ケア
・Kitwood(キットウッド)が提唱した。認知症患者の状況を「脳の障害」「性格」「生活歴」「健康状態」「社会心理的要因」の相互作用から捉えようとする。
・当事者を一人の人間として尊重し、その人の立場に沿った理解と支援が必要と考える。
・「①自分らしさ」「②結びつき」「③携わること」「④共にあること」「⑤くつろぎ」以上の5つの心理的なニーズを満たすことを重視しているのが特徴。
以上が大まかな認知症に対する支援方法です。
ですが、当然これ以外にも方法はあります。肝心なのは、その方にあったやり方で支援していくということです。
これは何も認知症だけに限った話ではありませんが・・・。
認知症の方の支援をしていくうちに、支援者はどんどんと心のエネルギーを消費していくので、疲れたりイライラしやすくなったりします。
その間に、当初の目標だったことや大切にしていたことが、どんどんと風化していき、気がついたらその人に全くあっていない対応方法になっていたことなんてザラにあります。
そうならないためにも、自分を労って、自分を大切にしながら認知症の方に支援しましょう。
自分の心と余裕が資本です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それでは今回はここまで!
質問などがありましたら、気軽にコメントください!
X(Twitter)もよろしければチェックしてくださいね。
→@LuntaCOP